妊娠すると女性ホルモンの分泌が増えます。
実は女性ホルモンは口内環境と深い関わりがあることをご存知ですか?
ホルモンの変化などにより口内にもトラブルが起こりやすくなります。
妊娠すると虫歯になりやすいのはなぜ?
1.ホルモンバランスの変化
妊娠すると女性の体では女性ホルモンの分泌が10~30倍になるともいわれています。
ホルモンバランスの変化によって唾液が粘っこくなり口内が酸性に傾くそうです。
2.エストロゲンの増加で歯肉炎になりやすい
女性ホルモンのエストロゲンと呼ばれる卵胞ホルモンは歯茎まわりの歯周病細菌を増殖させます。
そのため歯肉炎になりやすくなります。
歯肉炎になると歯茎が腫れたり歯茎から血が出る可能性があります。
このようにホルモンの影響で歯肉が腫れる事を妊娠性歯肉炎と呼ばれています。
3.妊娠初期のつわりで歯磨きが出来ない
妊娠初期につわりの影響で歯ブラシを口に入れると
吐き気がしてしまうという人が多い傾向があります。
歯ブラシが大切なのは分かっていてもつわりがひどいと
時間をかけて歯磨きを丁寧にすることすら辛いような状態になる人もいます。
またつわりによる嘔吐も口内のPHバランスを崩す原因となり
歯のトラブルを引き起こす原因とされています。
4.食事の回数や好みの変化
妊娠すると味覚に変化を感じる女性は多いです。
つわりの症状は個人差がありますので一概には言えませんが、
ジャンクフードや甘いものを無性に食べたくなったりする人や
一日中何か口に入れていないと気持ち悪くなるような人は特に
注意が必要です。
口内に食べ物の汚れがたまる事で虫歯につながります。
食事と食事の時間が短いと常に口の中が汚れている状態になるので
虫歯へのリスクが非常に高まるといえるでしょう。
妊婦さんの歯周病は赤ちゃんへ影響する
妊婦さんが重度の歯周病になると、早産や低体重児出産などを招くことがあるそうです。
たかが虫歯だと思っていても歯周病へ進行する可能性は大いにあります。
お腹の中の赤ちゃんを守るためにも口内のケアをしっかりと行いましょう。
歯科検診を受けよう
日ごろ歯科医院で定期歯科健診を受けていない人も
妊娠をきっかけに歯科検診を受けましょう。
痛くなくても初期虫歯や歯周病などが見つかる可能性もあります。
産後で忙しくなる前にケアすることは出産準備の一つとして考えておくと良いでしょう。
妊娠中に歯の治療は出来る
妊娠が判明したら体調が良い時期に歯医者へ行って歯科検診を受けましょう。
その時には必ず歯科医に妊娠していることを伝えましょう。
最近の歯科で使われているレントゲンはデジタルのものが多く
鉛入りの防護衣を着用すればレントゲンを受けられる歯科が増えてきました。
また、麻酔やレントゲンは首より上にほどこすのでお腹の中の赤ちゃんには
大きな影響を与えることはないとも言われています。
妊娠中期までに済ませよう
歯科検診や治療は妊娠中期までに済ませることが理想的です。
お腹が大きくなってくると移動するだけでも大変になりますし
待ち時間の長い歯科医院では、体調面でも心配になってきます。
また、もし妊娠後期から治療に入ると出産前までに完治できないことがあるからです。
出産後は体調の回復までに時間もかかりますし、赤ちゃんのお世話で
歯医者の時間を確保するのは困難です。
つわりが治まって安定期に入った頃を目安に計画しましょう。
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